年の瀬のニュース番組を観ておりますと、この一年に他界された著名人の方々を追悼するコーナーがありました。例年、この方も亡くなったのかと寂しさを募らせるものですが、2023年今年一年の著名人の訃報の数々は、私たち60歳前後の世代にとってはとくにその思いが込み上げるようです。そしてその理由には心当たりがありました。
干支(えと)回り12年をひと世代とします。ふた回りより歳上の方々は〈親世代〉、ひと回りなら〈兄姉世代〉といったところでしょうか。そして私たちにとってテレビや映画で活躍した有名人の方々も〈親世代〉となるともはや尊敬の対象として雲の上の存在。しかし〈兄姉世代〉の方々に向ける思いは違います。野球少年が憧れたプロ野球選手。思春期、学生時代に夢中になったアーティスト。私たちが憧れ、夢中になり、本気でなろうとするほど影響を受けるのは、少し先を駆け抜けている兄貴たちだった気がします。そんな私たちの世代が追いかけていたひと周り歳上の〈兄姉世代〉が相次いで逝ってしまった、そんな一年だったかも知れませんね。
上岡龍太郎さん、畑正憲さん、坂本龍一さん、松本零士さん、鮎川誠さん、高橋幸宏さん、北別府学さん、門田博光さん、笑福亭笑瓶さん、谷村新司さん、伊集院静さん、もんたよしのりさん、大橋純子さん、KANさん、島崎俊郎さん・・
合掌