9月に入りました。秋の気配の往来を遠く近くに感じると、秋のお彼岸を迎えます。
令和3年、秋のお彼岸は9月20日入り〜23日中日〜26日明けの7日間となります。
この期間の中日にあたり、国民の祝日のひとつでもある「秋分の日」は、日本の祝日法という法律では「祖先をうやまい、なくなった人々をしのぶ」ことを趣旨とされています。まさに国民行事である〈秋のお彼岸〉といえそうです。
お彼岸を迎える準備として、まずはお内仏(お仏壇)をきれいにしておきたいものです。そして本来であればお墓のおそうじとお参りが欠かせませんが、今年はコロナ禍により外出もままならない状況です。そのうえでお寺やお墓参りにお越しいただける際は、くれぐれも感染予防と熱中症対策にご配慮いただきますようお願い申し上げます。
9月の午後
引戸が開け放たれた本堂には、キラキラと陽射しがさして、心地よい風が通り抜けています。
どうやら低学年ほどの男の子がお参りに来たようです。
男の子は阿弥陀様の前にちょこんと座ると、手を合わせてお顔を見つめながら、
「なんまんだぶ、なんまんだぶ・・」
すると阿弥陀様は(そうかそうか)と仰ってるかのよう。
男の子は安心すると、高い天井と畳の感触が気持ちいいのか、
寝そべってバタバタしたり走ってはしゃいだりしています
しばらくすると男の子は(行儀がわるいから阿弥陀様におこられる)と思ったのでしょうか。
またまた阿弥陀様の前にちょこんと座り、
「なんまんだぶ、なんまんだぶ・・」
すると阿弥陀様は
「人々が行儀が悪いことなど百も承知です」
と仰ってるかのよう。
そして男の子は、楽しそうに家族と帰っていきました。