「数」にまつわるあれこれ

先日、製造業を営む知人から教えていただいた「数」にまつわる話題をふたつご紹介します。

① テーブルの上に、山盛りのピーナッツがあります。これを手だけを使って最も早く数える方法は?と問われ、
「1個ずつ、あるいは2個ずつ数える」と答えると、どうやら不正解のようです。知人曰く、「片手の指をすべて使って5個ずつかき寄せながら、(5、10、15、20…)と数えていく」のが正解とのことです。

② テーブルの上に、口の開いた封筒とチラシが2種類、それぞれ100枚束で置かれています。このチラシを1枚ずつ帳合して封筒に入れる作業をするとき、まず何をしますか?と問われ、
「早速、チラシを入れ始める」と答えると不正解。
「それぞれ100枚ずつあることを数えて確認する」というのも不正解。知人曰く、正解は、
「それぞれ10枚数えて向きを変えながら100枚あることを確認する。その後ようやく封入作業を始めて、10枚ごとに過不足がないことを確認する」とのことです。

①の「ピーナッツ」の数え方は、視覚的に瞬時に認識できるほぼ限界値〈5個〉と、正確にカウントするための10進法の最大約数〈5個〉、つまり〈5個〉ずつ数えるのが〈速さと正確さ〉を両立させる最善の方法とのことです。

②の「封入作業」の手順については〈員数管理〉といわれる過不足の確認を重要視する製造業における基本的な考え方だそうです。

計算は面倒でなんだか苦手な「数」というもの。どうやら誤解していたようです。深く理解し、上手に付き合うことで、「数」は生活をより便利にしてくれる。まことに勉強になりました。

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