とにかくバッターボックスに立って
バットを振ってみようと思ったんです
そしたら当たっちゃったんですよ
自分でもびっくりです
ほんとに人生はわかりませんね
だから自分の未来に
フタをしちゃいけないと思いますね
“ 何歳からでも人は変われる ”
これは、若宮正子さん、87歳。
世界最高齢のゲームアプリ開発者といわれる彼女が、ACジャパンの新聞・テレビ・ラジオ広告の中で語っている言葉ですね。
われわれシニア世代にとってはとても勇気付けられる素晴らしい言葉です。
しかしながらそのことよりも、ご高齢の若宮さんがあまりに〈活き活き〉としている様子に興味を持ち、彼女のプロフィールや経歴を拝見したところ、ようやくその〈活き活き〉の秘訣がわかりました。それは「バッターボックスに立つ」もっと前、若宮さんが「学ぶことを楽しんでいる」ということです。
とにかく彼女は暮らしぶりも、学びに対する姿勢も自然体。「大人の勉強は道楽。やりたいことをやればいい」とのこと。
さらに「学ぶことを楽しむ」ためのコツもあるようです。〈極めようとしない〉〈ためらわない〉〈どんどん人に聞く〉。わからないことがあれば本やネットで調べるだけではなく、仲間に聞いてみる、自らやってみる、その場所に行ってみる。とにかく学んでいる時間が楽しいんだから、遠回りしたり、寄り道したり、そして少し休憩してみたり。どうやらそんな心と時間のゆとりも大切なようです。
お手本は若宮さんだけではありませんでした。身近にも50代・60代を過ぎてから、資格取得マニアになった方、ロックバンドに参加する方、短編小説を書いて賞を狙う方がいます。彼らが見るからに〈活き活き〉としているのは、「学び」の過程を楽しんでいる証かもしれませんね。
まことに勝手ながら、CMの若宮さんの言葉の前に、もう一行を加えてみました。それは、
「学ぶことを楽しんでいたら、バッターボックスに立ってみたくなったんです」
これも言っていただきたい。