『地球はあなたの両親からあなたへと与えられたものではない。あなたの子供があなたに貸し出したものだ。人は祖先から地球を継承するのではない。子供たちから借りているのだ』
この言葉は古来から伝わるネイティブ・アメリカンのことわざです。遅ればせながら地球温暖化が問題視され、CO2削減やSDGsが叫ばれる現代においてこそ、一万年ともいわれる彼らの時代を自然と調和し大地と共に生きてきたネイティブ・アメリカンの言葉はより私たちの身に沁みるものといえそうです。
ネイティブ・アメリカンとはアメリカ合衆国の先住民を指し、主に本土の「インディアン」と呼ばれた先住民の部族は、何代にもわたり継承された思想や文化が文字ではなく口承だけで伝えられたとされています。そして口承で受け継がれたからこそ、余計な言葉は省かれて真髄だけが残された、異文化の私たちにもとてもわかりやすく心に響くことわざや教訓が数多くあるようですね。
彼らの代々受け継がれた言い伝えやことわざ、教訓は、自然、習慣、家族、季節、祈りなど様々なジャンルがあり、いくつか調べていると興味深いものがありました。ラコタ族の言葉です。
『思い通りにならないものを、自分の中に受け入れたとき、自然の前で謙虚になれたとき、相手(自然)の声が聞こえてくるようになる。風の声を聴いてみよう。「すべては思い通りになんてならないよ」きみの頭をなでながら、風がそう言っているはずだ』
この言葉は仏教における「一切皆苦」のお教えにも通じているかのようです。国や文化や時代を超えて伝えられる教訓こそ習うべきものと言えそうです。
最後に全世界の人々に、
『カエルは住んでいる池の水を飲み干さない』
(スー族)