再建された建造物 三選

フランスはパリ・シテ島にある〈ノートルダム大聖堂〉が再建工事を経て修復した内部が一般公開されるというニュース報道がありました。

ユネスコ世界遺産でありパリの象徴でもあるこの歴史的建造物の火災が発生したのが2019年4月15日。燃えさかる炎と焼け落ちる尖塔の様子を伝えた当時のニュース映像はあまりにもショッキングなものでした。大火災の火がまだ消えないその夜、マクロン大統領が涙ぐみながら述べた声明です。

「われわれはノートルダムを再建する。それがフランス国民の望みだからだ」

あれからわずか5年。
この再建のために世界に呼びかけた寄付金は150カ国超の個人・企業から8億4,600万ユーロ(約1,360億円)が集まり、当初不可能と考えられた5年での再建計画を見事に実現させたものでもあります。フランス国民のみならず世界中の人々にとってノートルダム大聖堂という建造物がいかに大切なものであり、心の拠りどころであったのかを知らされる出来事でもあります。

ちなみに私たち浄土真宗大谷派のご本山である東本願寺も過去に再建がされている建造物ですね。天明8年(1788)京都大火により阿弥陀堂と御影堂を焼失、文政6年(1823)境内からの出火により両堂焼失、安政5年(1858)京都大火により両堂焼失、元治元年(1864)禁門の変による戦火により両堂以下諸堂焼失。なんと江戸時代に四度の火災に見舞われていますが、その折りごとに門信徒のご尽力によってすべての建物が再建されています。現在に残るご本山の立派な建様がまことに尊いものであることがこのことからも思い知らされます。

再建された建造物といえば忘れてはならないものがすぐ身近にあります。当院、光輪寺の本堂ですね。昭和34年、旧荘川村の御母衣ダム建設にともなう水没移転により、およそ90km離れた現在の場所に旧本堂の建材を再利用して再建されました。今となっては想像もできない大事業だったに違いありません。やはり多くのご門徒の方々のご尽力によって再建された見事な本堂であります。

移転から66年目を迎える正月。
そしてノートルダム復活のニュースとともに、ご門徒の皆さまのご恩に感謝をあらためる正月でもあります。

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