量らない

朝に夕べに御内仏に掌を合わせて「ナマンダブ、ナマンダブ」とお念佛を称える。まことに結構なことであります。今回はこのお念佛「南無阿弥陀仏」の6文字の意味を深掘りしてみることにしました。

「南無阿弥陀仏」の言葉の意味は「南無」と「阿弥陀仏」に分けられます。まずは「阿弥陀仏」という名前に込められた意味について。「阿弥陀」というのは、サンスクリット語で「アミターユス」と「アミターバ」のふたつの意味を持ちます。「アミターユス」はアミタ・アーユスの組み合わせでアミタは無量、アーユスは寿命なので阿弥陀さまとは無量の寿命を持つ仏さまという意味になります。もう一方のアミターバのアーバは光、つまり無量の光を持つ仏さまとなります。

無量とは「量れない」あるいは「量らない」とも解釈できます。この「量らない」というキーワードはとても重要ですね。私たちはあらゆる物事を量ります。良いか悪いか?勝つか負けるか?いくらなのか?つねに量って、比較して、差別します。しかしながら阿弥陀さまは一切量りません。そして阿弥陀さまの名前に込められた「量らない」「無量の光」というふたつの意味は阿弥陀さまが主宰する極楽浄土の概念でもあります。比較や差別のない光の世界である極楽浄土に対して、その相対世界である〈この世〉とは比較や差別によって苦しみを生む影の世界。さりとて何が良いのか悪いのかなど〈この世〉において誰もわかるはずがない。だからこそ私たちはありのままを受け入れて、あとは阿弥陀さまにお任せするしかありません。

「南無」にあたるサンスクリット語「ナマス」とは「帰依します」という意味です。つまりお念佛「南無阿弥陀仏」とは、

『阿弥陀さまにすべてお任せします』

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